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2015年7月29日水曜日

"railwaysと"train"の「電車」の違いは?その他、抽象的な英語"ambition"や"genuine"などのイメージをつかもう。

こんにちはー、トレーナーどばしです。





さて、今回はロンドン・ブリッジまでの通勤電車でみかけたおかしな人々を描いた本の英文を題材にしたいと思います。



本のタイトルは”The 7.52 to London Bridge”です。著者はMR Julian Kirkman-PageとMiss Alexandra Pageです。





今回の英語


I am fifty years of age, a businessman, and a rail commuter bound for London Bridge station. But this fine early morning, Dear Reader; I am in the guise of a student. After countless years of sitting, staring aimlessly out of the train window, I am now attempting to employ the time usefully by studing for a degree with the Open University. This is quite a lofty ambition for someone who was 'asked to leave' school and who ended up with few genuine qualifications.




2015年7月28日火曜日

"the world"以外の「世界」が使えると、ちょっとかっこいい。その他、"entire"と"all"の違いについてなど。

こんにちはー、トレーナーどばしです。



今回はロンドンの街を”doodle”した本の英文を取り上げたいと思います。”doodle”は「退屈だったり考え事をしているときにするいたずらがき」です。うーん、日本語だとそれほど特定したいたずらがきというのはありませんよね。ちなみに一般的な落書き、いたずらがきは”scribble”です。




今回の本のタイトルが”Doodle London - Doodle a day in one of the greatest cities in the world”です。著者は”Rob Merret”です。




どんないたずらがきかちょっと見てみたい方はAmazon.ukのページには”Look inside”があるのでそちらをのぞいてみてください。




それではロンドンへの愛情あふれる著者のまえがきを見てみましょう。






今回の英文


What is London? London is one of the most culturally vibrant cities in the world. It's also a city of incredible diversity. There are more languages spoken here than alomost anywhere else on the planet-it's like a microcosm of the entire world. You can try different kinds of food from all over the globe and enjoy many international festivals and celebrations year in, year out. You certainly won't get bored in this city!


今回の英文の音声を聞きたい方はこちらのサイトをどうぞ。"Say It"ボタンを押すだけで流れます。













全体訳



ロンドンとは何か? ロンドンほど文化に活気がある町はそうはないでしょう。それとすごい多様性に溢れた町でもあります。きっと地球上のどこよりも多くの言語が話されている場所です。それはまるで全世界の縮図のよう。世界中のさまざまな種類の食べ物にトライすることもできますし、恒例行事のように一年中いろいろな国のお祭りやお祝いごとを楽しむことができます。この町にいて、退屈するなんてまずありえませんね!





そういえば、「ロンドンに飽きた人とは、すなわち人生に飽きた人だ」という言葉がありましたね。




この英語、こう使おう!


vibrant”
”vibrant”は「エネルギーに満ち溢れている」状態を指す形容詞です。「活気がある」「元気な」といった感じでしょうか。今回のように”city”とは相性がいい言葉です。

ロンドンの街をせわしなく行きかう人々を想像しましょう。







”incredible”
“credible”が”in”(~でない)状態なので、基本的には「信じがたいほど」といったニュアンスで使われる形容詞ですが、今回はくだけた口調で「すごい」とか「めちゃくちゃ」とか「とんでもなく」のように程度がかなり大きい様子を表せます。<信じられないくらい>すごかったり、とんでもないくらいだったりするということでしょう。






”the planet”
名詞の”planet”と言えば「惑星」ですが、定冠詞の”the”がつくことによって「この惑星」つまり地球なので、「世界」という意味で使っています。文章の中で「世界」を意味することを書こうとしたとき、”the world”ばかりになってしまうのをこうした言い換えの言葉によって避けられます。







”microcosm”
”microcosm”は「縮図」という日本語がぴったりな名詞です。実際はもっと規模の大きなものをぎゅっと縮小して表現したものがmicrocosmです。


多様な人種や宗教が入り混じった町ということですね。





”entire”
形容詞”entire”は日本語の訳にすると「全体の」「全部の」といった言葉になり、”all”と何が違うんだ?となります。しかし、もう少し英和辞書を見ていくと「完璧な」「完全な」という”perfect”のような日本語も出てきます。entireには「何かについてのすべての部分、要素をひっくるめている」というニュアンスを強調しています。そこがentireの存在意義です。






”try”
「(食べ物を)ためしてみる」という日本語の使い方もあるのでそれほど今回のような使い方も違和感はあまりありませんよね。はっきりとtryに「食べる」という意味があるわけではなく、「どんな感じのものかチャレンジしてみる」といったニュアンスです。

あまり接したことがないような食文化にチャレンジすることができる魅力を伝えようとしています。




”the globe”

”globe”も基本的には「地球儀」という意味の名詞ですが、theがつくとthe worldと同じ「世界」という意味になります。ただ、planetのイメージもそうですが、天体としての「地球」を思い浮かべるので規模の大きさも加えて伝えることもできます。






”year in, year out”
これは決まり文句みたいなものでしょうか。基本的には”annual”のような「毎年恒例の」といったニュアンスになります。今回のようにそれがたくさんともなれば「年がら年中」といった感じになりますね。






”certainly”
「間違いなく」といったニュアンスの副詞です。強調したいときに使いましょう。






”get”
何をいまさら、と言われそうですが、便利な”get”の使い方なのであらためて。getは「手に入れる」といったニュアンスで私たちはインプットしていますが、今回のように”get+過去分詞または形容詞”で「~になる」という使い方がよくされます。”become”のような意味です。ぜひ自分のボキャブラリーに入れておきたい形です。





◎”bored”

「あー、つまんないな」の状態が形容詞の役割になる”bored”です。興味関心がなくなっています。飽きています。退屈しています。

一年中催し物があるロンドンではboreすることがないんですね。




2015年7月27日月曜日

英語の口調をつかむヒントとなる単語を探せ!

こんにちはー、トレーナーどばしです。



今回も前回に引き続いてロンドンを舞台にした小説を取り上げたいと思います。





タイトルは”London Falling”で作者はPaul Cornellです。






James Quill警部は4年かけて捜査してきた麻薬組織のガサ入れで大きな成果を得ますが、その容疑者が獄中内で何者かによって殺害されてしまいます。同僚とともにその死因を調査しますが、その男は超能力によって殺されたことが判明。Quill警部は警察の力だけで犯人を捕まえることができるのでしょうか。







部下CostainとガソリンスタンドのトイレでQuillが、見張っている犯人について話している場面です。Costainのセリフからです。







今回の英語


'He's not going to do that.'
'How do you know, if you don't know what he's doing?'
''Cos he's looking for somebody. He said we'll be going house to house.'
'So you do know what he's doing. But earlier you said you didn't.'
'I meant that I don't know what he's doing in the wider sense, Detective Inspector. I don't know who he's looking for - or why. He went off on his own, and couldn't find them, came back to the Bermondsey house, decided to take us lot with him. He's off his head tonight...


今回の英文の音声を聞きたい方はこちらをどうぞ!









全体訳


「やつはそんなことしねぇよ」
「なんでわかるんだ。あいつが何してるか知らないんだろ?」
「だって誰か探してたし。あいつら一軒一軒まわるつもりだってさ」
「なんだ、何してるか知ってるじゃないか。さっきは知らないって言ってたぞ」
「それは大きな意味で何しているのかわからないって言ったんだよ、ケイブホドノ。誰探してるのかも知らないし、なんで探してるのかもわかんねぇ。やつは単独行動してたら、仲間が見つけられなくなって、バーモンドジー・ハウスに戻って、俺らをみんな自分に引きつけることにしたんだ。あいつ、もう頭いっちゃってるし。





この英語、こう使おう!


”’cos”
会話で使われる”because”の省略した形です。省略しているのでくだけた口調になります。Costainはこの前の文章で”sir”をつけないでしゃべっていることでQuillに怒鳴られています。ひとつ前のセリフも”He’s”となっていますし口調は変わっていないみたいですね。






”house to house”
「家から家へ」ということですから「一軒一軒まわって」という意味になります。






”wider”
“wide”は日本人にとっても「一般的な」英単語ですが、だいたい幅の広さなどをイメージする形容詞かもしれません。しかし、比較級”wider”や最上級”widest”という形のときには、「より広義の」や「もっとも大きな意味で」といった意味として使えます。その場合は今回のように”sense”も相性のいい英単語(コロケーション)になります。






“sense”
名詞の“sense”というと「感覚」や「感情」といった意味がよく使われますが、今回の「言葉の意味」という使い方も忘れてはいけません。”meaning”の中でも言葉に絞ったものがsenseです。もっと広い言葉の意味で、ということでwiderと仲がいいんですね。






”mean”
動詞の”mean”は会話の中では今回のように使われることの方が多いのではないでしょうか。「意味する」に「言う」が加わった、「~のつもりで言う」というニュアンスです。使い勝手がよさそうです。






”go off on one’s own”
もともとグループで動いていたのが「単独行動をする」という意味になります。go offだけで「立ち去る、逃げる」といったニュアンスがあり、そこにon one’s ownで「独自に」という言葉が加わっています。勝手に1人で動くことを言いたいときにこの英語が使えます。





“off one’s head”
「お酒やドラッグでまともじゃない状態」や「気がふれておかしくなっている状態」を指します。でも、スラングなのでそんな上品なニュアンスじゃありません。「イカレてる」「頭がやばい」「いっちゃってる」といった感じでしょうか。




それでは口調などをイメージしながら、音読を10回しましょう。


2015年7月26日日曜日

英語の笑い方について。その他、小包のアメリカ英語とイギリス英語の違いなど。

こんにちはー、トレーナーどばしです。




今回は小説の英文を実践のスピーキングなどに使えるように解説していきたいと思います。




タイトルは”Private London”で、作者はJames Pattersonです。




主人公のHannah Shapiroは中学生のころ、住んでいたロサンゼルスであやうく命を落としかけ、探偵のJack Morganに助けられます。彼女はその後危険を避けるためにロンドンに移り住んだのですが、ここにまで魔の手は伸びてくるのでした。




それではHannahがロサンゼルスにいて、母親とショッピングに出かけている場面の英文を見てみましょう。




今回の英文


They were both laden with packages, bags from all the best stores hanging off their shoulders.
'We have done very well with the shopping,' said Hannah, grinning broadly.
'Daddy said to make it up to you for missing breakfast.'
'He's doing a very good job.'
'So far. But the day is young.'
'Yes.'
'And it's good we have the time to ourselves. Daddy doesn't do shopping.'
 Hannah chuckled. 'I know.'
Jessica Shapiro winked at her. 'But your mother, darling...is a professional!'
Moments later, she fetched out the keys to the Mercedes convertible they were approaching in the underground car park.




今回の英語の音声を聞きたい方はこちらをどうぞ。













全体訳


2人とも荷物でいっぱいだ。お気に入りのお店の袋が両肩から下がっている。
「いい買い物できたね」は満面の笑みでハンナは言った。
「パパが、朝食一緒に食べられなかった埋め合わせをハンナにしてくれるって」
「お仕事がうまくいってるんだ」
「今のところはね。まだまだこれからよ」
「そうだね」
「それに私たちには時間があってよかったじゃない。パパはショッピングする人じゃないんだから」
ハンナはクスクスと笑った。「知ってる」
ジェシカ・シャピロは娘にウィンクをした。「でも、あなたのママは、いい?プロ級よ!」
地下駐車場でジェシカがメルセデスのオープンカーからキーを取り出しに行こうとしたその直後、彼らが近づいてきた。








この英語、こう使おう!




”laden”
”laden”は「ずっしりと重いものを持っている、乗せている」状態の形容詞です。人だけでなく物にも使えます。何がずっしりと乗っているかは今回のように”with(~で)”とセットにして説明します。






”package”


「紙で包まれたもの」あるいは「いろいろなものが詰めてあるバッグや箱」を”package”と言います。ただ、これは北アメリカでの言い方です。紙で包まれたものをイギリスでは”parcel”と言います。






”do well”

”do well”は「うまい具合にできる」という意味になります。スピーキングなどでは重宝しそうな言葉です。今回のように”very”など強調する英語と一緒に使うといいでしょう。







”grin”

”grin”は日本語にすると「にやっ」とか「にっ」といった表現になってしまうことが多い笑い方を表す動詞ですが、別に意地悪さを必ず含んだ英語ではありません。”smile”よりももっとしっかり笑っていることを伝えることができます。今回も後ろに”broadly”という相性のいい英語がくっついていることで最高にうれしい笑顔になっていることがわかります。






”broadly”

”broadly”は「おおまかに、だいたい」といった意味で使われることが多い副詞ですが、”smile”や”grin”などの笑う系の動詞につくことで思いっきり口角が上がっていることを伝えます。






”make it up”

”make it up”あるいは”make up”どちらも同じ意味で、「埋め合わせをする」という意味の動詞になります。ただ、make it upはイギリスでしか使わないようなので、Jessicaさんは以前イギリスに住んでいた方なのかもしれませんね。その他make it upには友達とか恋人とかが「仲直りする」という意味もあります。「空白になってしまった時間を埋める」というイメージなんでしょうね。






”miss”

”miss”という私たちもよく知っている単語ですが、実はいろんな使い方ができるのを知らなかったりします。missは「何かをしそこなう」というイメージがあります。今回は「何らかの事情でいない、行けない」という意味の動詞になっています。






”so far”

“so far”は「現時点では、いまのところは」といった日本語になります。今はそうだけどこの先はわからないよ、といったニュアンスで実際の英会話でも使える言葉ですね。






”the day is young”

意味としては「まだ日が浅い、まだまだこれから」というこのフレーズは、それほどよく使われるわけではなさそうです。19世紀くらいから文章には見られるようです。言葉の響きから何となくわかるように、ちょっとかっこつけた言い回しとして使えます。






”chuckle”

”chuckle”は日本語だと「クスクス」とか「ふふふ」とか「くっくっく」という静かな笑いを表します。今回は動詞です。忍び笑い、含み笑い、控えめの笑い。笑い方を表す言葉なので、特定の感情や意図があるわけではありません。






”fetch”

”fetch”という動詞は”go”と”bring”が合わさったイメージになります。「取りに行く」という意味です。今回はオープンカーから物を取り出すので、中に入って取るイメージではなく、外からひょいっと取り出す感じなので”out”がくっついているようです。





”convertible”


「オープンカー」は和製英語です。英語では”convertible”になります。




それではそれぞれの英語のイメージを持ちつつ音読を10回しましょう。


2015年7月25日土曜日

4つの品詞にまたがる"past"の前置詞の意味は?その他、イギリスの情景についての英語などについて。

こんにちはー、トレーナーどばしです。




今回紹介するロンドンについての本は、カップル向けのロンドンを案内する本です。好きな人とロンドンを訪れるときに参考にしていただけたらと思います。





その名も”London for Lovers”です。著者はSam HodgesとSophie Vickers。





それではロンドンだけど緑あふれる場所、Hampsteadの解説を見てみましょう。





今回の英文

It's an uphill amble, past long grasses in spring and blackberry hedgerows in autumn, to Kenwood House, for tea and fruit cake in the sun-dappled courtyard of the Brewhouse Cafe, housed in an old stable block. Inside Kenwood there’s one of the finest-and free-picture collections in London, but in the summuer, the main attraction is outside, down the grassy banks, past flowering rhododendrons to a pair of deckchairs for one of Kenwood's Lakeside Concerts, an institution that's been going since 1951.



今回の英語音声を聞きたい方はこちら!それぞれの英単語のイメージを持ちながら聞いてみてください。









全体訳

ぶらりと上り坂を歩いていく。春には長い芝生を過ぎていき、秋には生垣にブラックベリーがなっているのを目にする。そうしてケンウッド・ハウスにたどりつく。ここのブルワリー・カフェにある中庭で紅茶や果物のケーキをいただく。がっしりとしたブロックづくりの建物の中にある。ケンウッド・ハウスの中には、素晴らしいロンドンの写真集が無料で見られる。ただ夏になると見せ場は外にある。草におおわれた川岸を下っていき、咲き誇るシャクナゲの花を横目に歩く。その先には二脚一組になったのデッキチェアの数々。これはケンウッドのレイクサイドコンサートのために置かれたものだ。1951年から続く慣例となっているコンサートだ。






この英語、こう使おう!



“uphill”
”uphill”は「緩やかにのぼっていく」状態を指す形容詞です。以前に出てきた”steep”の斜度が優しくてのぼりだけのバージョン。






”amble”
”amble”は「ふらり」とか「ぶらぶら」とかが近いニュアンスになります。「ぶらぶら歩く」という動詞で使われることが多いのですが、ここではあえて「散策」のような名詞にしているようです。今回の文章は全体として動作動詞を使わず、人を主語にしないことで情景を一歩引いて語っている感じしています。






”past”
ひとつの単語で複数の品詞を兼ねる英語ならではの特徴がありますが、”past”は形容詞、副詞、前置詞、名詞の4つの役割をしてしまう単語です。今回は「を通り過ぎて」という意味になる前置詞です。何かの上を”over”してさらに向こうへ行くイメージです。でも前置詞です。






”hedgerow”

日本語の「生垣」という言葉のイメージでどうしても「さざんか♪さざんか♪さいたみち~」という原風景が思い浮かんでしまいますが、それと同じようにイギリスの人たちが”hedgerow”という英語にはぱっと出てくる風景があるのではないでしょうか。日本のそれよりも背の低い生垣ですね。







”sun-dappled”
日本語では葉と葉の隙間から漏れる日の光という「木漏れ日」は、英語では”sun-dappled”、まだらになった日の光です。日本語の方がおしゃれかな、という感じはします。





◎”courtyard”
”"courtyard”も「中庭」という日本語からぱっとイメージしにくいかもしれません。


規模や形はもちろんさまざまですが、映画などで見るこんな感じのです。






”housed”
“house”の動詞としての使い方ですね。今回は過去分詞になっています。






”attraction”
”attraction”は「人を引き付けるもの」というイメージを持った名詞です。今回は「何かを楽しんだりするために行く場所」という意味になります。






”institution”
”institution”は「組織」や「団体」といった意味で使われることが多い名詞ですが、今回は「長い間、人々によって続けられている習慣や制度」という意味になります。



それではそんな単語のイメージを持ちつつ、音読を10回しましょう。

2015年7月24日金曜日

"care"と"regard"の違いとは。その他、"as well as"の実践的な使い方についてなど。

こんにちはー、トレーナーどばしです。




さて、前回はロンドンの食料品店を集めた本でしたが、今回は入れ替わりの激しいこの町の中で頑張っているレストランを並べた1冊です。これを読めばロンドンのシンボルと言えるレストランがすぐにわかりますね。




タイトルは”London’s Classic Restaurants: A Guide to Iconic Restaurants and Eateries”で、著者は前回と同じCara Frost-Sharrattです




それではAnderew Edmundsというお店についての文章を見てみましょう。



今回の英文



The food is largely based around Mediterranean flavours, with a menu that changes daily, whilst keeping some classic dishes on the list permanently. This has the benefit of encouraging regulars to return. It appeals to those who choose a restaurant based on a favourite dish as well as people who favour the atmosphere but wish to diversity their lunch choices. The wine list is heralded as one of the best in the business because of the care taken with regards to variety and price point.




今回の英文の音声を聞きたい方はこちらをどうぞ。音読やシャドーイングなどにご利用ください。













全体訳


料理の大部分は地中海風の味付けになっている。メニューは日替わりになっているが、ずっと変わらず名を連ねている昔ながらの料理もある。これこそが常連客にとってはうれしいことであり、また来ようという気持ちにさせるのである。自分の好きな料理を基準にレストランを選ぶという人にとってもこれは魅力的である。それはこの店の雰囲気が好きだし、ランチの選択肢は幅広いところもいいという人たちにとっても同じだ。ワインの品ぞろえはこの業種の中でも随一だと喜ばれている。種類とプライスポイントに配慮しているからこそである。






この英語、こう使おう!




”largely”

”largely”は大きさとは関係ありません。「大方は」「ほぼ全部が」という意味で使える副詞です。今回は”based”を修飾しています。




”whilst”
”whilst”という接続詞は意味としては”while"と同じです。では何が違うのかと言うと、かしこまった言い方なのがwhilstです。発音はシラブル発音文だとです。今回の意味としては”although”のような「~だけれども」という反対の事実も含んでいることを表しています。




”classic”
”classic”は「伝統的な」「古典的な」といった日本語が当てはまる、形を変えない良さを表す形容詞として使われています。「クラシック」というカタカナとだいたい同じです。ただ、場合によっては、「多くの人に受け入れられる形」といった意味にもなり、必ずしも長い歴史がなくても、そうなるであろうものにも使えるので覚えておきましょう。

このお店のclassicなので、地中海の一般的な料理というわけではなく、古くからメニューにある料理という意味です。常連さんが頼む「いつもの、あれ」ってやつです。




”dish”
”dish”は今回、「特定の種類の料理」という意味で使われています。”classic dishes”は伝統的なお皿ではありません。


レストランで、どんな料理かと聞くときには”What kind of dish is this?"(これはどんな料理ですか?)とたずねたりします。



”permanently”
”permanently”は「いつの時代にもいつもある」といったニュアンスで使える副詞です。これから先にもあるだろうという含みがあります。




”benefit”
今回の”benefit”は「いいこと」といったニュアンスの名詞です。もっと具体的にお金などの「利益」といった使い方もしますが、今回は「うれしいこと」「ありがたいこと」といった感じです。




”encouraging”
”encouraging”は誰かを「<~しよう!>という気持ちにさせる」形容詞です。行動につながるようなきっかけになっているものを言います。

今回ならばまたあのお店に行こうという気持ちにさせるということです。



”regular”
今回の”regular”は名詞です。「常連客」という日本語がぴったりですね。




”as well as”
”as well as”は受験の英語でも出てくる英語ですね。「~もまた」という意味になりますが、そこには「それに加えて~も」といった感じで、つけ加えて「~もそうだよ!」というふうに使うことができます。話したりしていて、思い出したりしたときに便利です。




”favour”
”favour”は好きであったり好んだりしていますが、抽象的なものに使う動詞です。食べ物とか人ではなく考え方ややり方、あり方といったものを「いいなと思う」ことをfavourと言います。ちなみにfavourはイギリス英語でアメリカではfavorです。

店の雰囲気というのも、確かに選ぶ基準として大きなものかもしれませんね。




”herald”
”heralded”という動詞は今回、「社会的に好意的な評価をする」という使い方をしています。受動態なので「評価をされている」となりますが。きちんと言葉にしてプラスの意見を言ってもらっている状態です。

ウチの店は最高だよ!という自己宣伝ではなく、世間の人たち、お店に通うお客さんたちがあそこはいいわよねぇ、という評価をしているわけです。口コミのプラス評価バージョン。





”the care taken ”
“the care taken ”というのはなかなかネイティブでない私たちには出てきそうで出てこない表現です。”take care(気を払う、心を砕く)”という日本人も知っている人が多い英語を、名詞のcare(注意、配慮)をメインにして、takenという過去分詞を使って受動態のようにして修飾しています。こういう使い方もあるんだな、と感心してしまいます。





"care"と"regard"

”care”と”regard”を英和辞典で調べると「注意」という日本語があり、いくらか意味が重なっている部分があるようです。ただ、意味や文例を見るとわかるようにcareには「心配だからちゃんと見ること」といったイメージがあります。ちゃんと見ておかなきゃだめだな、という感じですね。

一方、regardは「大切だったり価値があるものだったりするから見ること」といったイメージがあります。どちらかというと、つい目が行ってしまう、興味関心を持っています。

今回は前後で両方の注意、配慮が使われています。regardが補われている形なので補足して説明している感じなのかもしれません。

このお店ではワインに十分な配慮をして提供しているんでしょう。



それでは以上の英語のニュアンスを思い浮かべつつ、音読を10回しましょう。

2015年7月23日木曜日

パンひと塊に使う英単語について。その他、「やめる、とめる」じゃない"stop"の意味についてなど。

こんにちはー、トレーナーどばしです。





今回はロンドンの食をガイドする本です。イギリスの食べ物というといろいろ言われることが多いですが、実際に食べてみなきゃわからないじゃないか!ということでロンドンを訪れるときのためにこの本を紹介します。





レストランなどではなく、町の食料品店を集めた1冊です。地元の人たちが通うようなお店に行ってみるのも、その土地のことが知れて楽しいですよね。




タイトルは”A Foodie’s Guide to London”で、著者はCara Frost-Sharrattです。






それではベーカリーについてのまえがき部分を見てみましょう。





今回の英語


Whether you are looking for a loaf of bread to take home, a place to stop for a coffee and a slice of cake, or perhaps an indulgent treat for a special occasion, you can guarantee that London has a bakery to suit. From north to south and east to west, London's bakeries are unbeatable in terms of quality and diversity.


この英文の音声を聞きたい方はこちらをどうぞ。"Say It"ボタンを押すと読み上げてくれます。






全体訳


持ち帰り用に一斤のパンを探すにしても、コーヒーやケーキをちょっといただけるような場所を見つけるにしても、あるいは特別なイベントにわがままをさせてるれるところが必要だとしても、ロンドンならぴったりなベーカリーを見つけられることは間違いありません。北から南、東から西にいたるまで、質と幅広さから言ってロンドンのベーカリーは無敵です。







この英語、こう使おう!



”whether”

副詞はなかなかうまく使うのが難しいですよね。”whether”は今回、相手に選択肢を示す使い方をしています。ただ、基本的には2つのうちからどっちか、という使い方をするので、今回は”perhaps”でもう1つつけ加えているようです。何を”looking for”するのかという選択肢ですね。


今回は日本でも買ったパンを食べられるお店が増えてきていますが、さらにイベントもさせてくれるところのようなので、どちらかというとパンがメインの個人レストランに近いのかもしれません。



“look for”

「何かしらを期待や予期をして(expect)求める」という動詞です。英語のexpectは必ずしも日本語のようにわくわくやポジティブの感情をともなうとはかぎらず、「~こうなるんでは」という予測に近いものです。






” loaf ”

私は意訳して「一斤」としてしまいましたが、” loaf ”は「パンひとかたまり」という名詞で、重さの単位を伝えようとするものではありません。パンにだけ使う英語です。

基本的には食パンをイメージします。ひとかたまり買って、家で切って食べるんですね。





”stop”

今回の”stop”は「少しの間そこにいる」という動詞です。”stay”に近いですが、あまり長居する感じではありません。








”slice”

日本語の「スライス」というとパンやチーズなどに使うイメージになりますが、”slice”はケーキの「一切れ」といった感じにも使える名詞です。大きな塊から切り離したものがsliceです。







”indulgent”

”indulgent”は「やりたいこと欲しいものをなんでもさせるし与える」というイメージの形容詞です。「甘やかす」といった感じでしょうか。なので基本的にこの単語はマイナスイメージで使うことが多いですが、今回は、”a special occasion”だからあえてそれを許してくれるのもいいでしょ、というニュアンスですね。

ケーキなども食べられるところなので、おそらく誕生日のようなお祝いをパン屋さんでできるんですね。






”occasion”

”occasion”という名詞にはすでに「特別な」というニュアンスが含まれています。今回は具体的には「記念日、お祝い、式、イベント」といったハレの日をひっくるめて想像させる英語です。めでたいことに使える単語ですね。







”guarantee”
この”guarantee”という動詞はちょっとやわらかく理解する必要がありそうです。主語が何かを「請け合ったり保証したり約束したり」してくれる使い方が多いのですが、今回は主語が何かを「確信する」という意味になっています。”make sure”と”sure”の両方の意味を持っているといえば近いのかもしれません。







”suit”

toの後ろにあるので、今回の” suit”は動詞で、「~にとってぴったりにになる」という意味です。服のスーツじゃありません。







”unbeatable”

”unbeatable”は通常、勝負ごとなどにたいして「負けない」「無敵の」といった使い方をする形容詞なので、パン屋の話をしている中でこの単語を見て私はあれ、と思いました。他の国や都市を意識して、うち(ロンドン)のパンは世界一だよ、というくらいの著者の気合いが伝わってきます。







◎“in terms of”

“in terms of”は「~に関しては」というふうに範囲を限定させることができる英語です。3つの単語があわさっていますが、inやtoなどと同じ前置詞です。”in spite of”や”out of”、”as far as”などもそうで、群前置詞などと言われたりします。


それではそれぞれの単語のイメージを持ちつつ音読を10回しましょう。

2015年7月20日月曜日

"old-fashoned"は「古い」というより「古臭い」。その他、英単語に潜むプラスとマイナスのイメージについてなど。

こんにちはー、トレーナーどばしです。




ロンドンに行ったら、ショッピングを楽しみにしている方も多いでしょう。今日はそんな方にぴったりな本の英語を使ってみたいと思います。




タイトルは”111 Shops in London That You Shouldn't Miss”です。著者はKirstin von Glasow。




それでは、@workというお店についての英文を見てみましょう。






今回の英語



They established the Gallery in 1998, not only to show their own work but also to showcase contemporary jewellery desighners they liked. The customers that visit the shop in Brick Lane are so diverse that Adele and Joanna can sell a range of very different jewellery, including quirky pieces or items using unusual materials like wood,silicon,antler bone, paper resin or nylon. There are the textile pieces of Miwa Vicary, ranging from an animal-head necklace to soft tea cups as hairbands, or the cufflinks and necklaces by Bug that look like old-fashioned record players, keyboards or headphones.




今回の英文の音声を聞きたい方はこちらでどうぞ。"Say It"ボタンを押してください。







全体訳



2人がこのギャラリーを始めたのは1998年のこと。作品を展示するだけでなく、彼女たちが気に入った同時代のジュエリーデザイナーのものも並べた。ブリック・レーンの店を訪れる客層は幅広く、アデルとジョアンナはいろいろ違った範囲のジュエリーを売ることができた。その中にはねじった形のものもあれば、通常ならあまり使わないような、木、シリコン、鹿の枝角、紙樹脂、ナイロンなどの素材を取り入れたものもあった。ミワ・ヴィカリーの織物の数々があり、動物の頭の形をしたネックレスから柔らかな素材でティーカップの形をしているヘアバンド、古風なレコードプレーヤーやキーボード、ヘッドフォンの形をしたバグ製作のカフリンクスやネックレスもある。








この英語、こう使おう!



”establish”

”establish”は”The Bus We Loved: London’s Affair with the Routemaster”の回で解説しています。参考にどうぞ。





“showcase “

“showcase “はもちろん「ショーケース」という名詞としての意味もありますが、今回は「見栄えがするように人に披露する」といった動詞として使っています。これはものなどの展示だけでなく、人間の技や能力を見せるときにも使えます。

ジュエリーやアクセサリーをただ飾るのではなく、魅力が伝わるようにディスプレイとして店内に飾ったということですね。





”contemporary”

”contemporary”は「同じ時代に属している」という形容詞です。日本語の「~世代」という感じに近いかもしれません。よく活躍している人たちに使われるのでちょっとポジティブなニュアンスが含まれますね。

デザイナーもその時代の特徴を持っているので、そうしたくくりとして使ったりします。





”customer”

”customer”は「客」という意味の名詞になりますが、個人でも組織でも買う側の人なら大丈夫です。

このお店があるブリック・レーンは特にこのところ流行の発信地として注目されている町です。英文の中で客層が広いと言っているのも、もともと移民の人たちが昔から住んでいたからです。多様な文化背景をはぐくむ土壌があったんですね。




”quirky ”

”quirky ”は今回は見た目が「ねじれている」あるいは「よじれている」状態を意味する形容詞です。ただ、日本語の「ひねりがきいた」というふうに、形に見えないけれど、ちょっと変わった様子を表現することもできます。






”textile”


今回の”textile”は「織ったり、縫ったりしてできた布」を指す名詞です。「織物」や「編み物」といった意味ですね。形容詞としても使えます。





“range”

“range”という単語が今回2度出てきていますが、最初は名詞として「範囲」とか「分野」という日本語の「ここからここまでの領域」という意味で、次のrangeはそんな領域に「およぶ」という意味の動詞になります。現在分詞の形になっていますが。





”old-fashioned ”

”old-fashioned ”という形容詞を英和辞典で調べると「古風な」「昔かたぎの」のあたりはまだいいのですが、さらに「古くさい」「旧態依然の」「時代遅れの」とネガティブな日本語がずらりと並びます。確かに否定的な意味で使われることが多い単語です。

今回は時代をリードするジュエリーデザイナーについて書いているので、そんな2人があえて、というところを強調して使っているのかもしれません。




それではそんなイメージを感じつつ、音読を10回しましょう!

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英日産業翻訳者です。IT系やスポーツ関連商品などの企業コンテンツ、コミュニケーションやゲームのアプリの翻訳やレビュー、品質管理をしています。 2020年に東京から和歌山に移住しました。時間ができると、美味しいものやきれいな景色、由緒あるスポット、面白いイベントを求めて、折りたたみ自転車でふらふらと出かけていきます。

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