今回も前回に引き続いてロンドンを舞台にした小説を取り上げたいと思います。
タイトルは”London Falling”で作者はPaul Cornellです。
James Quill警部は4年かけて捜査してきた麻薬組織のガサ入れで大きな成果を得ますが、その容疑者が獄中内で何者かによって殺害されてしまいます。同僚とともにその死因を調査しますが、その男は超能力によって殺されたことが判明。Quill警部は警察の力だけで犯人を捕まえることができるのでしょうか。
部下CostainとガソリンスタンドのトイレでQuillが、見張っている犯人について話している場面です。Costainのセリフからです。
今回の英語
'He's not going to do that.'
'How do you know, if you don't know what he's doing?'
''Cos he's looking for somebody. He said we'll be going house to house.'
'So you do know what he's doing. But earlier you said you didn't.'
'I meant that I don't know what he's doing in the wider sense, Detective Inspector. I don't know who he's looking for - or why. He went off on his own, and couldn't find them, came back to the Bermondsey house, decided to take us lot with him. He's off his head tonight...
'How do you know, if you don't know what he's doing?'
''Cos he's looking for somebody. He said we'll be going house to house.'
'So you do know what he's doing. But earlier you said you didn't.'
'I meant that I don't know what he's doing in the wider sense, Detective Inspector. I don't know who he's looking for - or why. He went off on his own, and couldn't find them, came back to the Bermondsey house, decided to take us lot with him. He's off his head tonight...
今回の英文の音声を聞きたい方はこちらをどうぞ!
全体訳
「やつはそんなことしねぇよ」
「なんでわかるんだ。あいつが何してるか知らないんだろ?」
「だって誰か探してたし。あいつら一軒一軒まわるつもりだってさ」
「なんだ、何してるか知ってるじゃないか。さっきは知らないって言ってたぞ」
「それは大きな意味で何しているのかわからないって言ったんだよ、ケイブホドノ。誰探してるのかも知らないし、なんで探してるのかもわかんねぇ。やつは単独行動してたら、仲間が見つけられなくなって、バーモンドジー・ハウスに戻って、俺らをみんな自分に引きつけることにしたんだ。あいつ、もう頭いっちゃってるし。
「なんでわかるんだ。あいつが何してるか知らないんだろ?」
「だって誰か探してたし。あいつら一軒一軒まわるつもりだってさ」
「なんだ、何してるか知ってるじゃないか。さっきは知らないって言ってたぞ」
「それは大きな意味で何しているのかわからないって言ったんだよ、ケイブホドノ。誰探してるのかも知らないし、なんで探してるのかもわかんねぇ。やつは単独行動してたら、仲間が見つけられなくなって、バーモンドジー・ハウスに戻って、俺らをみんな自分に引きつけることにしたんだ。あいつ、もう頭いっちゃってるし。
この英語、こう使おう!
◎”’cos”
会話で使われる”because”の省略した形です。省略しているのでくだけた口調になります。Costainはこの前の文章で”sir”をつけないでしゃべっていることでQuillに怒鳴られています。ひとつ前のセリフも”He’s”となっていますし口調は変わっていないみたいですね。
◎”house to house”
「家から家へ」ということですから「一軒一軒まわって」という意味になります。
◎”wider”
“wide”は日本人にとっても「一般的な」英単語ですが、だいたい幅の広さなどをイメージする形容詞かもしれません。しかし、比較級”wider”や最上級”widest”という形のときには、「より広義の」や「もっとも大きな意味で」といった意味として使えます。その場合は今回のように”sense”も相性のいい英単語(コロケーション)になります。
◎“sense”
名詞の“sense”というと「感覚」や「感情」といった意味がよく使われますが、今回の「言葉の意味」という使い方も忘れてはいけません。”meaning”の中でも言葉に絞ったものがsenseです。もっと広い言葉の意味で、ということでwiderと仲がいいんですね。
◎”mean”
動詞の”mean”は会話の中では今回のように使われることの方が多いのではないでしょうか。「意味する」に「言う」が加わった、「~のつもりで言う」というニュアンスです。使い勝手がよさそうです。
◎”go off on one’s own”
もともとグループで動いていたのが「単独行動をする」という意味になります。go offだけで「立ち去る、逃げる」といったニュアンスがあり、そこにon one’s ownで「独自に」という言葉が加わっています。勝手に1人で動くことを言いたいときにこの英語が使えます。
◎“off one’s head”
「お酒やドラッグでまともじゃない状態」や「気がふれておかしくなっている状態」を指します。でも、スラングなのでそんな上品なニュアンスじゃありません。「イカレてる」「頭がやばい」「いっちゃってる」といった感じでしょうか。
会話で使われる”because”の省略した形です。省略しているのでくだけた口調になります。Costainはこの前の文章で”sir”をつけないでしゃべっていることでQuillに怒鳴られています。ひとつ前のセリフも”He’s”となっていますし口調は変わっていないみたいですね。
◎”house to house”
「家から家へ」ということですから「一軒一軒まわって」という意味になります。
◎”wider”
“wide”は日本人にとっても「一般的な」英単語ですが、だいたい幅の広さなどをイメージする形容詞かもしれません。しかし、比較級”wider”や最上級”widest”という形のときには、「より広義の」や「もっとも大きな意味で」といった意味として使えます。その場合は今回のように”sense”も相性のいい英単語(コロケーション)になります。
◎“sense”
名詞の“sense”というと「感覚」や「感情」といった意味がよく使われますが、今回の「言葉の意味」という使い方も忘れてはいけません。”meaning”の中でも言葉に絞ったものがsenseです。もっと広い言葉の意味で、ということでwiderと仲がいいんですね。
◎”mean”
動詞の”mean”は会話の中では今回のように使われることの方が多いのではないでしょうか。「意味する」に「言う」が加わった、「~のつもりで言う」というニュアンスです。使い勝手がよさそうです。
◎”go off on one’s own”
もともとグループで動いていたのが「単独行動をする」という意味になります。go offだけで「立ち去る、逃げる」といったニュアンスがあり、そこにon one’s ownで「独自に」という言葉が加わっています。勝手に1人で動くことを言いたいときにこの英語が使えます。
◎“off one’s head”
「お酒やドラッグでまともじゃない状態」や「気がふれておかしくなっている状態」を指します。でも、スラングなのでそんな上品なニュアンスじゃありません。「イカレてる」「頭がやばい」「いっちゃってる」といった感じでしょうか。
それでは口調などをイメージしながら、音読を10回しましょう。
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