さて、長らくロンドンに関係する本の英文を続けてきましたが、これにてひと段落。
今回はアメリカに飛んで、6日に行われた2016年の大統領選挙に向けた共和党の候補者指名のための第1回のテレビ討論会から。不動産王ドナルド・トランプ氏は現在候補者の中で支持率トップですが、メキシコからの移民問題について差別的な発言をするなど、その発言は多くの波紋を呼んでいます。
今回の討論会でも他の候補者が指名された場合に共和党のためにその人を支援するという誓約について"I can totally make that pledge if I am the nominee," (私が指名されたら心からそう誓うよ)と発言して観衆から大ブーイングを受けています。自分以外の人が候補者になったら、共和党と関係なく大統領選に立候補するかも、と臭わせているんですね。
それではこの日の別の発言を見てみましょう。
今回の英文
"I had the good sense to leave Atlantic City, which by the way, Caesars just went bankrupt. Every company — Chris [Christie] can tell you — every company virtually in Atlantic City went bankrupt," Trump said. "I left Atlantic City before it totally cratered, and I made a lot of money in Atlantic City, and I'm very proud of it.... By the way, this country right now owes $19 trillion. And they need somebody like me to straighten out that mess."(CNNのHPより)
実際の言葉をいくらかまとめてあります。
なるほど、なかなか人を食った言葉です。ちなみに「クリスティ」とはその場に同じ候補者として出席していたアトランティック・シティのあるニュージャージー州のクリスティ知事です。彼を皮肉の引き合いに出してのアピールですね・・・。
この英語、こう使おう!
◎”sense ”
今回の"sense"は名詞ですが、ニュアンスとしては「判断」「見極め」といったところでしょうか。というよりもカタカナ語の「センス」がかなり近い感じがします。もともとが五感や感覚といったイメージがある英単語なので、やはり論理的ではなく直感的な判断力を表します。
トランプ氏自身の経済的な判断力、ということでしょう。アメリカの経済政策に自信があることを伝えようとしています。
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◎”by the way”
”by the way”というと「ところで」と学校の英語では覚えますが、今回の流れではちょっと違うようです。その前に"which"がついているのもあって、まったく違う話題に転じているわけではなく、シーザーズというカジノ経営の会社をトランプ氏がトップをつとめていましたが、彼が離れてから破たんしたことを、「そのことで言えば・・・」と思いついたように話をつけ加えています。
本人が本当にそのときぱっと思いついたのかは疑問ですが。
◎”bankrupt”
「(経営)破たん」「破産」などなど、借金が返済できなくなった状態を表す名詞です。日常会話で破産は"failure"や"bust"などを使います。bankruptは法的な英単語です。
2014年にアトランティック・シティは大きな収入源になっていたカジノが相次いで破たんし、ニュージャージー州は財政難に陥りました。
ちなみに「経営学」や「政治学」を英語にすると?学問の分野についての英単語)
◎”can tell one"
ここでの"tell"はただ単に言えるとか伝えるという以上の意味があります。「明言できる」「請け合って~と言える」といったニュアンスになります。「まちがいなくこういうことですよ」と言えるということですね。
◎”virtually”
「ヴァーチャル」というカタカナ語には「仮想の」という偽物であるニュアンスを持って私たちは使っています。「ヴァーチャルと現実」というふうに対極的に並べるのもそのせいではないでしょうか。でももともとは"virtually"という英単語は「ほぼかわらない」という意味です。"virtual reality"は「ほとんど現実と変わらない」ということです。
ほぼ変わらない、ほとんど同じというニュアンスから、「実質的には」「事実上は」といった日本語があてられています。これはかなり優れた訳語だと思います。
◎” totally”
"completely"とほぼ同じ意味の副詞です。"total"から来ているので「ひっくるめて」というニュアンスが感じられます。
◎”crater”
月のクレーターと同じ単語ですが、今回は動詞として使われてしまいます。「急激で大きな失敗をする」という意味です。急に現れる大きな穴だからですかねぇ?
◎”straighten out”
「どうしたらいいのかみんなわからない問題をなんとかする」というニュアンスです。ヒーロー登場!とか「しょうがないなぁ、俺がやってやろうか」という感じでしょうか。
◎”mess”
今回のような意味でもよく使われる名詞の”mess"。「システムがうまく機能していなかったり、なんらかのミスが原因で起きてしまった、問題山積の状況」をイメージしてもらえたらいいと思います。少しわかりにくいですね。やるべきことをやらなかったおかげでいつの間にかとても困ったことになっちゃった感じです。
現在のオバマ政権が抱えてしまった問題の数々ということを言いたいのでしょう。
◎”sense ”
今回の"sense"は名詞ですが、ニュアンスとしては「判断」「見極め」といったところでしょうか。というよりもカタカナ語の「センス」がかなり近い感じがします。もともとが五感や感覚といったイメージがある英単語なので、やはり論理的ではなく直感的な判断力を表します。
トランプ氏自身の経済的な判断力、ということでしょう。アメリカの経済政策に自信があることを伝えようとしています。
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◎”by the way”
”by the way”というと「ところで」と学校の英語では覚えますが、今回の流れではちょっと違うようです。その前に"which"がついているのもあって、まったく違う話題に転じているわけではなく、シーザーズというカジノ経営の会社をトランプ氏がトップをつとめていましたが、彼が離れてから破たんしたことを、「そのことで言えば・・・」と思いついたように話をつけ加えています。
本人が本当にそのときぱっと思いついたのかは疑問ですが。
◎”bankrupt”
「(経営)破たん」「破産」などなど、借金が返済できなくなった状態を表す名詞です。日常会話で破産は"failure"や"bust"などを使います。bankruptは法的な英単語です。
2014年にアトランティック・シティは大きな収入源になっていたカジノが相次いで破たんし、ニュージャージー州は財政難に陥りました。
ちなみに「経営学」や「政治学」を英語にすると?学問の分野についての英単語)
◎”can tell one"
ここでの"tell"はただ単に言えるとか伝えるという以上の意味があります。「明言できる」「請け合って~と言える」といったニュアンスになります。「まちがいなくこういうことですよ」と言えるということですね。
◎”virtually”
「ヴァーチャル」というカタカナ語には「仮想の」という偽物であるニュアンスを持って私たちは使っています。「ヴァーチャルと現実」というふうに対極的に並べるのもそのせいではないでしょうか。でももともとは"virtually"という英単語は「ほぼかわらない」という意味です。"virtual reality"は「ほとんど現実と変わらない」ということです。
ほぼ変わらない、ほとんど同じというニュアンスから、「実質的には」「事実上は」といった日本語があてられています。これはかなり優れた訳語だと思います。
◎” totally”
"completely"とほぼ同じ意味の副詞です。"total"から来ているので「ひっくるめて」というニュアンスが感じられます。
◎”crater”
月のクレーターと同じ単語ですが、今回は動詞として使われてしまいます。「急激で大きな失敗をする」という意味です。急に現れる大きな穴だからですかねぇ?
◎”straighten out”
「どうしたらいいのかみんなわからない問題をなんとかする」というニュアンスです。ヒーロー登場!とか「しょうがないなぁ、俺がやってやろうか」という感じでしょうか。
◎”mess”
今回のような意味でもよく使われる名詞の”mess"。「システムがうまく機能していなかったり、なんらかのミスが原因で起きてしまった、問題山積の状況」をイメージしてもらえたらいいと思います。少しわかりにくいですね。やるべきことをやらなかったおかげでいつの間にかとても困ったことになっちゃった感じです。
現在のオバマ政権が抱えてしまった問題の数々ということを言いたいのでしょう。
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