2015年7月8日水曜日

会話でよく聞く”actually"はどんなときに使う?その他、犯罪についての英語などについて。

こんにちはー、トレーナーどばしです。


今回は、今のロンドンに住む人たちどんな生活をしているのか、インタビューをしてまとめた本です。



タイトルは”Londoners: The Days and Nights of London Now - as Told by Those Who Love it, Hate it, Live it, Left it and Long for it “で、著者はCraig Talorです。



それではリーズからロンドンに来た、Raymond Lunnさんの話の一部を見てみましょう。






今回の英文



I was actually a career criminal, made my living out of crime from the age of ten to about twenty-two. I'm thrty-seven now. So it's fifteen years since I've last been in trouble with the police and once I graduated from university I thought, right, I need to challenge what's affecting my life. What was affecting my life was my past and the law that says an ex-offender has to tell any prospective employer about their previous conviction.


英文の読み上げはこちらからどうぞ!"Say it!"を押すと再生されます。

全体訳



いや、俺は常習犯ってやつだんたんだよ。10歳から22歳くらいまでだったかな、犯罪で食っててね。今、37なんだ。だから警察に最後お世話になってから15年になるだね。前はね、大学を卒業するっていうのも考えたよ。そう、何かこう自分の人生を動かすようなものに挑まなきゃいけないって思うから。俺の人生に影響してきたのは自分の過去だったんだよ。法律では前科者は雇い主になるかもしれない人には必ず犯罪歴を申告しなきゃいけないことになってるし。





この英語、こう使おう!



  • “actually”は会話のさまざまな場面に出てきます。今回はどういう使い方でしょうか。Lunnさんは自分の変えなきゃいけないと思っている現状に大きな影響を与えている過去に犯してきた罪について話そうとしています。なので、ここでのactually(実は・・・)は「少し言いだしづらいことをこれから話す」という前ふりに使っています。



  • “career criminal”は衝動的な犯罪ではなく、「日常的に犯罪を繰り返す人」、常習犯を指します。



  • “make living”で「生計を立てる」、つまりお金を稼いで生きていくことです。myがついているので自分の生活ですね。それに”out of”がついています。「~で」というその手段について説明しています。



  • “I’ve been in trouble”という表現は、”made”などの動作動詞が使われていないことに私はおやっと思いました。これはbe動詞という状態を表す動詞にしていることで、距離を取って過去の自分を見ているように感じられました。動作ではなく状態動詞を使うことで、状況をメインにして話すことができるんですね。動作動詞と状態動詞についての説明は「英語の状態動詞と動作動詞のお話」を参考にしてください。



  • “ I graduated from university I thought”はふつうの文法で言うと、あれっと思います。先に「大学を卒業した」と言っているので、本当に卒業したのかと聞いていると「俺は思ってたんだ」と続きます。語順で言えば、英語より日本語に近い形になっています。大学を卒業するくらいのこともしなきゃ、という気持ちが先行してしまったのかもしれません。あとから、「ああ、ほんとはしてないけど、そう思っていたんだ」と付け加えている感じでしょうか。



  • 今回の”actually”と“right”は以前に紹介したfiller wordsの一種です。rightは自分が話しながら頭を整理しているときに使う「うん」であって、あいづちではありません。



  • “affect”にはもともと「何か変化をもたらす」という意味があります。日本語の「影響する」も同じですが。ここでは”change”を使っていないところに注目してみましょう。changeは「直接的に何かを変える」イメージですが、affectは変化を「もたらす」と、少し間接的な表現になります。何かを間に入れて目的のものを変化させるような。Lunnさんは自分の過去を簡単に変えられるとは思っていないからこの言葉を使っているのではないでしょうか。次の”What was affecting my life was the past”というのも、「すべてが前科のせいだとは思ってないけど、結構それが大きいよね」というふうに取れます。



  • 日本語でも「法律がそう言っている」という表現をまったくしないわけではありませんが、ちょっとピンと来ないですね。”say”を「言う」とだけ覚えているとこの表現は出てきません。言うなのに、sayは「書かれている」という使い方もします。特に強調して「こんなことが書かれているんだ」という気持ちが伝えられます。”written”だと、ただ事実として、「書かれている」というニュアンスになります。



  • ”offender”は「犯罪者」、それに”ex”がついているので、「前に犯罪を犯した人」ということで”ex-offender”は「前科者」になります。





  • “prospective”は英和辞書を調べると「予期された」「期待される」「見込まれる」などの日本語が並びますが、今回のようにそのままあてはめても意味は何となく分かるけど、日本語としては変、という状況になってしまいます。「見込まれる雇い主」って?prospectiveはあまりややこしく考えず「~になりそうな」という感じで使ってもらえればOKです。「未来の~」とか「将来の~」ですね。



  • ”conviction”は一般的な犯罪のcrimeとは違い、「裁判所で認められた犯罪」です。公的に記録が残っている「前科」です。


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運営者紹介

英日産業翻訳者です。IT系やスポーツ関連商品などの企業コンテンツ、コミュニケーションやゲームのアプリの翻訳やレビュー、品質管理をしています。 2020年に東京から和歌山に移住しました。時間ができると、美味しいものやきれいな景色、由緒あるスポット、面白いイベントを求めて、折りたたみ自転車でふらふらと出かけていきます。

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