2015年7月25日土曜日

4つの品詞にまたがる"past"の前置詞の意味は?その他、イギリスの情景についての英語などについて。

こんにちはー、トレーナーどばしです。




今回紹介するロンドンについての本は、カップル向けのロンドンを案内する本です。好きな人とロンドンを訪れるときに参考にしていただけたらと思います。





その名も”London for Lovers”です。著者はSam HodgesとSophie Vickers。





それではロンドンだけど緑あふれる場所、Hampsteadの解説を見てみましょう。





今回の英文

It's an uphill amble, past long grasses in spring and blackberry hedgerows in autumn, to Kenwood House, for tea and fruit cake in the sun-dappled courtyard of the Brewhouse Cafe, housed in an old stable block. Inside Kenwood there’s one of the finest-and free-picture collections in London, but in the summuer, the main attraction is outside, down the grassy banks, past flowering rhododendrons to a pair of deckchairs for one of Kenwood's Lakeside Concerts, an institution that's been going since 1951.



今回の英語音声を聞きたい方はこちら!それぞれの英単語のイメージを持ちながら聞いてみてください。









全体訳

ぶらりと上り坂を歩いていく。春には長い芝生を過ぎていき、秋には生垣にブラックベリーがなっているのを目にする。そうしてケンウッド・ハウスにたどりつく。ここのブルワリー・カフェにある中庭で紅茶や果物のケーキをいただく。がっしりとしたブロックづくりの建物の中にある。ケンウッド・ハウスの中には、素晴らしいロンドンの写真集が無料で見られる。ただ夏になると見せ場は外にある。草におおわれた川岸を下っていき、咲き誇るシャクナゲの花を横目に歩く。その先には二脚一組になったのデッキチェアの数々。これはケンウッドのレイクサイドコンサートのために置かれたものだ。1951年から続く慣例となっているコンサートだ。






この英語、こう使おう!



“uphill”
”uphill”は「緩やかにのぼっていく」状態を指す形容詞です。以前に出てきた”steep”の斜度が優しくてのぼりだけのバージョン。






”amble”
”amble”は「ふらり」とか「ぶらぶら」とかが近いニュアンスになります。「ぶらぶら歩く」という動詞で使われることが多いのですが、ここではあえて「散策」のような名詞にしているようです。今回の文章は全体として動作動詞を使わず、人を主語にしないことで情景を一歩引いて語っている感じしています。






”past”
ひとつの単語で複数の品詞を兼ねる英語ならではの特徴がありますが、”past”は形容詞、副詞、前置詞、名詞の4つの役割をしてしまう単語です。今回は「を通り過ぎて」という意味になる前置詞です。何かの上を”over”してさらに向こうへ行くイメージです。でも前置詞です。






”hedgerow”

日本語の「生垣」という言葉のイメージでどうしても「さざんか♪さざんか♪さいたみち~」という原風景が思い浮かんでしまいますが、それと同じようにイギリスの人たちが”hedgerow”という英語にはぱっと出てくる風景があるのではないでしょうか。日本のそれよりも背の低い生垣ですね。







”sun-dappled”
日本語では葉と葉の隙間から漏れる日の光という「木漏れ日」は、英語では”sun-dappled”、まだらになった日の光です。日本語の方がおしゃれかな、という感じはします。





◎”courtyard”
”"courtyard”も「中庭」という日本語からぱっとイメージしにくいかもしれません。


規模や形はもちろんさまざまですが、映画などで見るこんな感じのです。






”housed”
“house”の動詞としての使い方ですね。今回は過去分詞になっています。






”attraction”
”attraction”は「人を引き付けるもの」というイメージを持った名詞です。今回は「何かを楽しんだりするために行く場所」という意味になります。






”institution”
”institution”は「組織」や「団体」といった意味で使われることが多い名詞ですが、今回は「長い間、人々によって続けられている習慣や制度」という意味になります。



それではそんな単語のイメージを持ちつつ、音読を10回しましょう。

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英日産業翻訳者です。IT系やスポーツ関連商品などの企業コンテンツ、コミュニケーションやゲームのアプリの翻訳やレビュー、品質管理をしています。 2020年に東京から和歌山に移住しました。時間ができると、美味しいものやきれいな景色、由緒あるスポット、面白いイベントを求めて、折りたたみ自転車でふらふらと出かけていきます。

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