さて、使える英語音読の40回目です。梅雨シリーズ第4弾ということで、今回は「傘」がテーマです。
タイトルは”The Wihte Umbrella”という小説で、作者はBraian Sewellです。Sally Ann Lassonの挿絵がなんとものんびりした感じで、また、ちょっとノスタルジックでいい雰囲気です。
ひとりの男と彼のペットになった子供のロバPavlovaの交流が物語ですが、人としての責任と共感がテーマになっています。
それではその男性ことMr BがPavlovaに出会う最初のシーンの英文を見てみましょう。
きょうの英文
Mr. B, a wiry little man of fifty with white hair, was sitting in the back of a big white Land Rover when he saw the donkey. It was early evening and the dense rush-hour traffic in Peshawar was moving at a snail’s space- which was just as well, for Mr. B suddenly opended the door, leaped down onto the road and, without a word, sprinted away between the carts and lorries, the buses and the mortercycles.
英文の読み上げにはtext-to-speechをご利用ください。全体訳
ミスターBは細身ながらしっかりした身体つきで、年は50歳だ。髪は真っ白になっている。大きな白いランド・ローバーの後部座席に座っていたときだった。彼はロバを目にとめた。夕方のペシャワルはラッシュアワーの時間帯で道は車で埋め尽くされていた。車の動くペースはカタツムリのようで、それがかえってミスターBにとっては幸いした。ミスターBは突然ドアを開いて道路へと飛び出すと、無言で荷馬車やら大型トラックやらバスやらバイクの間を全速力で走り去っていった。
きょうの英語、こう使う!
- “wiry”は日本語では単語ひとつで表現できる言葉がないような気がするんですが、何かあるんでしょうか?とりあえず「細いけれどもひょろひょろしていない」という芯がちゃんとあるニュアンスです。
- “early evening”はいわゆる夕方ですね。第二次大戦のパリの物語のときに出てきた”dusk”には文学的な効果がありました。
- “dense”は密度の濃さを表現しますが、小さな範囲にぎゅうぎゅうと詰まっているイメージです。霧や煙などが濃いときにも使えます。
- snail(カタツムリ)やslug(ナメクジ)の読み物を題材にした回がありますので、よかったらどうぞ!
- それぞれ別々によく見る単語の組み合わせ” just as well”は成句として便利です。「ちょうどよかった」「ラッキーにも」といった感じでいろいろな場面で使えそうです。あなたならどんな時に使いますか?
- “leap”は日本語の「ぴょんっ」がよく似合います。跳ねる感じで、この単語自体にいくらかsuddenlyのニュアンスが含まれています。なので今回は重なっている分もっと唐突に車を飛び出したんでしょうね。
- “in”と”into”、”on”と”onto”。ペアですね。
- "sprinted"は「スプリント」という日本語のせいか、動詞としてのなじみが少し薄いですが、スプリントのイメージのまま動詞として使えます。
使い方をイメージしつつ、10回音読しましょう!
ミスターBは、/細身ながらしっかりした体つきの男/50歳の/白髪をした
Mr. B,/ a wiry little man /of fifty /with white hair,
座っていた/後部(座席に)/大きな白いランド・ローバーの
was sitting/ in the back/ of a big white Land Rover
~のとき/彼が/目にした/そのロバを。/~だった/夕方
when/ he/ saw/ the donkey./ It was/ early evening
そして/混雑した/ラッシュアワーの/交通/ペシャワルの/動いていた/カタツムリの速度で
and/ the dense/ rush-hour /traffic/ in Peshawar/ was moving/ at a snail’s space-
それは/ちょうどよかった/ミスターBにとって/突然/開けた/ドアを
which/ was just as well,/ for Mr. B/ suddenly /opended /the door,
飛び降りた/道路へと/そして/無言で/走り去った
leaped down/ onto the road/ and, /without a word, /sprinted away
~の間を/荷馬車/そして/大型トラック/バス/そして/バイク
between /the carts /and/ lorries, /the buses/ and /the mortercycles.
Mr. B,/ a wiry little man /of fifty /with white hair,
座っていた/後部(座席に)/大きな白いランド・ローバーの
was sitting/ in the back/ of a big white Land Rover
~のとき/彼が/目にした/そのロバを。/~だった/夕方
when/ he/ saw/ the donkey./ It was/ early evening
そして/混雑した/ラッシュアワーの/交通/ペシャワルの/動いていた/カタツムリの速度で
and/ the dense/ rush-hour /traffic/ in Peshawar/ was moving/ at a snail’s space-
それは/ちょうどよかった/ミスターBにとって/突然/開けた/ドアを
which/ was just as well,/ for Mr. B/ suddenly /opended /the door,
飛び降りた/道路へと/そして/無言で/走り去った
leaped down/ onto the road/ and, /without a word, /sprinted away
~の間を/荷馬車/そして/大型トラック/バス/そして/バイク
between /the carts /and/ lorries, /the buses/ and /the mortercycles.
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